家に戻ったとたんに熱が出てずっと寝ていた。
確か去年の個展の時も熱が出てフラフラだったような、、、。
いかん!こんな事では寿命が縮まる!
旅に出よう!締め切りなんてほったらかして!
冗談はさておき
会期中、会場内で絵本作家のみんなが常に絵を描いていたので
子供たちはわらわらと集まり、一緒に絵を描いたりしていた。
そのうち誰かが
「すみません、サイン下さい」
とお願いすると、それを見た他の子らもワレモワレモと群がり始め
「すみません、ドラゴン描いて下さい」
「僕もドラゴン描いて下さい」
「イスくん描いて下さい」
「白虎描いて下さい」
「なんでもいいので描いて下さい」
というリクエストの嵐。
子供たちはよく見ていて
この人はドランゴン描くのが上手
この人はキノコを描くのが上手
と分かっている様子。自分好みの絵を描いてくれる人を探して
リクエストしていた。おざわくんはいつ見てもドラゴンを描いていた。
たまにキノコが得意な作家さんにドラゴンをお願いしてしまい
かわいいかわいいドラゴンを描いてもらった後
またかっこいいドラゴンを描いてくれる作家さんのところに
並び直している子もいたりして微笑ましかった。
「町にいた絵の上手い兄ちゃんの事思い出した」
とおざわくんに言われ、自分も友達の兄ちゃんの事を思いだした。
キン肉マンを描いてもらってすごくうれしくて、
自分もこんなふうに描けるようになりたいと思ったなあ。
あの展覧会は展示されたブースだけでは半分しか完成していなくて
作家さんたちが会場にいて、そこに子供たちが来て初めて完成したのだと思う。
本当の町のようだった。
そして無事に展覧会が終わった。
木だけが残った会場。こんなに広かったんだな。
来て下さったみなさん、本当にありがとうございます
今回は実際に来てみて、初めて面白さが伝わる展覧会だったと思います。
またどこかでみんなに会えるといいな〜
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ここからは自分の中の気持ちのお話
よかったよかった!
という気持ちだけが残っていたけど
打ち上げの時に人づてに
「石井のブーズはさ、こんなもんじゃないだろ」
と聞き、ハッとした。この言葉を聞けてくやしいというより
なぜかすごくうれしかった。
満足しないで上を目指すのも大事だが、ストイックすぎると
「自分の絵なんてダメだダメだもう嫌だ病」
にかかってしまうのでバランスが難しいのだが、
そうなのだ!こんなもんじゃねーぞオレは!(自分で言うなって?ですよね)
今回は素直にそう思った。