途中の絵と時間の編集

どんどん歩け

任天堂の3DSで「うごメモ3DS」というソフトがあって、パラパラマンガが作れる。絵と絵のあいだの時間とタイミングの編集で、元気に見えたり、がくがく見えたり、左足が痛そうに歩いているように見えたりする。面白い。絵本は時間を編集するということが無いのでとても新鮮だ。

そんでもって、絵本は歩いている人の途中?の絵を描かないのでこれまた面白い。馬鹿みたいな話だが絵本ではよく
「両手、両足が見えるように描いて下さい。この人、奥にある手が描いてませんけどっ!!」
と言われる。片腕、片足が無い人のように見えるからダメです!ってことらしい。
「真横むいてたら、そういう瞬間もあるだろ」
と思いつつ、しょーがないので歩いている子どもだったらいつも手足が一番伸びてる絵ばかり描いていた。このパラパラマンガは15枚の絵がループしてるんだけど、当然手足が重なっている絵も描かないと動いているように見えない。が、そういう絵を一生懸命描くんだけど描けない。描いたら怒られる気がして(誰にだよ)描けないのだった。

散々こねくりまわしてやっとこのパラパラマンガが完成した。コマ送りで見てみたら、手足が一番伸びている絵よりもいままさに足を出さんとしている絵のほうが手足がすげー重なってるけど、歩くぞ!!って感じがして好きだった。

「もっと元気よく歩いてる絵は描けないもんか」

と悩んだ時にはパラパラマンガはいいかもしれない。

コマ送り