デート日和

春!って感じの日でしたね
デート日和でしたね
男の子と女の子が
「今日は本当にあったかいね〜」
「そうだね〜。あ、ここのケーキ美味しいんだよ」
と笑いあってるかなりおしゃれな喫茶店で
(喫茶店がおしゃれかどうかは別として。
せめておしゃれなカフェじゃない?
という突っ込みも無視して)
とにかくぼくはそのキッチャテンで
絵本のラフを描きました。
頭を抱え込んで、描いたり消したり
ため息をついたり
ぼりぼり坊主頭を掻きむしったりしていたのですが
横のカップルのチラチラと
こちらを伺う視線ではじめて
「はっ!」
と我にかえりました。
なんという場違い。
周りは今日という1日を
春の訪れを楽しんでいたというのに。
ぼくもこんないい天気の日に
ケーキの美味しいカフェで
1人頭を抱え込んでいる30代の男性をみたら
ちょっとこわいと思うだろう。
でも嵐の日にカフェで絵本のラフに苦悩しても
これまた恐ろしい。
いずれにしても
絵本のラフは、まだ描けていない。
春とはそういうものである。