もういっかい

版画のモノタイプという技法は、絵の具で描くのと違って大きな修正ができない。一度刷ったらそこでその絵は終わり。納得いかない場合はもう一度同じ構図、同じ色で刷るしかない。でもモノタイプという技法はまったく同じ絵にはならない。

「それって版画ですか?」
「え?どういうふうに刷ってるんですか?」
とまた質問されそうだ。僕もそう思う。

習字に似てる?
何に一番似てるかな?と考えたら習字に似てるなと思った。「正月」という字を半紙に書くとする。一度書いたら大きな修正はできない(というか習字は一発勝負だよね)。納得いくまで「正月」を何回も書く。同じ「正月」だけどまったく同じ「正月」はない。こうして同じ様な絵が何枚もできていくのであった。

最初は絵の具で描くより早くできるから、こりゃいいや!と思っていたけど追求しだすと何度も同じ絵を描くはめになる。「あーもう亀は描きたくない!!!」となる。

こうして、にじり寄るように絵本は出来ていく、、、はず。
「森のイスくん」や「ぷかぷか」でと〜ってもお世話になったゴブリン書房という出版社から二冊同時にでる予定です。一月か二月ぐらいには。